TOEFLリーディングの勉強法をまとめました。
勉強を始めてから、そこまで時間がたっていない方に参考になる情報が多いと思います。
もう結構な時間勉強してるよって方も、まだリーディングが目標点に達していない場合は、勉強法を見直すきっかけとなる情報があるかもしれません。
僕自身は、TOEFLリーディングは17点辺りからスタート(正確な点数は忘れました)して、最終的に28点以上、ほぼ確実に取れるレベルまで行きました。3回受けたら29点を2回、28点が1回とかそんな感じです。
リーディングの点数が安定するのにかかったのは、3~4か月位です。
TOEFLスタート時点の僕の状況はこんな感じ。
- 受験英語の文法、精読は自信あり。
- 英語を英語のまま読むことはできない。逐一日本語に訳してました。
洋書の参考書を使って勉強するのが相当しんどかったことを覚えてます。「留学するなら、そんなこと言ってられないな」って言い聞かせながら勉強していました。
【本格対策の準備段階】TOEFLリーディング前に基盤を固めたい:文法力、精読力、と基礎的語彙力【目安スコア:~18】
基礎力となる3つの力
TOEFLの問題集を使って学習を始める前に、つけておきたい3つの基礎力があります。
いわゆる受験英語的な力です。
- 文法
- 精読
- 基本的な単語力
そんなのやりたくないって、聞こえてきそうです。
でも、リーディングを得点源にしたい人は避けて通れないかなと。
そして、リーディングを得意にしたい人にとっては、特に大切。
リーディングを得点源にする。多くの日本人の英語学習者が当てはまるんじゃないでしょうか?
典型的な日本人で100を超えるスコアを持っている人は、本人が意識してないにしろ。これらの基礎力はどこかで身につけています。僕たちも身につけておきましょう。
それぞれの項目について
- どうして必要なのか(目的)
- 学習した方がいい人(対象者)
- 学習方法
を説明していきます。
朗報としては、これら3つの基礎力はいわゆる知識習得のステップでして、そんなに時間をかけずに習得することができます。
単語力自体に、終わりはないですが、基本的な単語力には終わりがありますよね。
文法、精読、基本単語は、同時に取り組んでしまってOKです。
基礎力1:文法力。なんだかんだで大切。
目的、なぜ必要か?
- 文法力は、精読力に必須。精読できないと根拠をもって英文を読むことができない。
- 実は、スピーキングやライティングにも大切。
TOEFLに限らず、第2言語として英語を学ぶ以上文法は必須です。
リーディングでは、TOEFLレベルで複雑な英文を根拠を持って読めない(精読できない)と始まらないです。
そして、精読には文法知識が必須です。
アウトプットセクションのライティングでも、文法に注意をせずに書いたらスコア伸びないです。
作り出した表現が正しいかの、必要最低限のチェックポイントが文法です。
そして、次は自然な表現となるのですが、これはもう英語に触れながら10年とかそういうスパンで醸成していく力です。
リスニング、スピーキングは、文法的に完全に正しい英語が使われるわけではないです。でも、それでも、文法的に正しい表現を知った上で、ここまで崩していいんだな。って分かると理解が進みます。
学習した方がいい人
- 大学受験時に文法を体系的に学習していない人。
- リーディングにおいて、文法力が原因となり、精読の妨げになっている人。
- そもそも精読の意識があまりない人
一言で言ってしまえば、自分は文法はOKと、ある程度自信を持って言える人以外は、やった方が良いです。
そんなに、時間もかかりませんし。
文法問題集の目次を眺めてみて、不安な項目だけを学習してみるのも良い方法です。
学習の方法
- 大学受験用の問題集(TOEIC用でもOK)を1冊こなせば十分。
- 必要に応じて、後からでも戻ってこれます。
有名な本では、ないのですが、私がおすすめする問題集を一冊だけのせておきます。
マイナー本なのですが、有名どころの大学受験用の文法問題集よりも、解説が詳しい、解説解答が右ページにある、難易度が必要十分(高すぎないし低すぎない)と、非常に使いやすいです。
Next Stageとか、他の桐原書店の文法書とか有名なモノはたくさん有りますが、それらよりもずっととっつきやすいと思います。
僕は、この問題集で文法の学習はほぼ完了。大学受験も、TOEFL100も行けました。
ちなみに、
TOEFL用の文法問題集は、質があんまりな本が多いからおすすめしないよ。
学習時間の目安
- 1~2ヶ月。
リーディングやライティングに必要な文法が学べれば十分なので、1~2か月で終わりにしましょう。
もちろん、一日にどれくらい時間とれるかに依るけどね。
後から、分からないことが出てきたときに、どの文法項目を参照すればよいのかわかるようになる。頭の中にデータベースを作っておく。とりあえず、このレベルに達してれば、後から復習してもいいですし。
必要以上の時間はかけないようにしましょう。文法は大切ですが、TOEFLは、他にもたくさんやることがたくさんです。
基礎力2:精読・英文解釈。複雑な構文でも読みとけるように。
文法を使って文章を読んでいくのが精読。
なので、目的など、だいぶ文法と似通ってます。
目的、なぜ必要か?
- 根拠をもって英文を読むために必要。
- TOEFLリーディングの設問は、ほぼ全て詳細を問う設問。細部の理解がスコアにつながる。
リーディングでは、
設問は細部を尋ねる → 細部の理解が必要 → 精読・英文解釈が必要 → 文法知識が必要
となってて、大切さが分かりやすいですね。
学習した方がいい人
文法の項目の繰り返しみたくなりますが。
- 大学受験時に精読の方法を体系的に身につけていない人。
- そもそも精読・英文解釈の意識がない人。
後、わりとありがちかなってのが、点数が伸び悩んでいる人の原因が精読にあるってケースです。
時間内に終わっているのに、点数が25に届いてない人は、
なんとなく英文を読んでいないか?正確に英文を読む意識を持っているか?
を確認した方がいいかなと。
» TOEFLリーディングが難しい。伸びないときのチェック項目【たったの2つ】
学習の方法
- 文法と同じで、問題集、参考書を一冊こなせばOK。
文法と同じで、問題集を一冊こなせばOKです。
2冊でシリーズものになっているケースも多いので、その場合は2冊やってしまいましょう。
時間がかかってもいいので、複雑な構文の英文を緻密に正確に読めるようになることが、この時点での目指すところです。
精読・英文解釈力の基盤が固まってると、後でラクチンだよ。
学習期間の目安
- こちらも文法同様、短めの期間(2,3ヶ月)で片付けたい。
またまた、文法と同じです。
精読・英文解釈も終わりがある知識です。
複雑な英文でも、英語の構造が取れるようになればOKです。
この段階では、構文は取れるけど、何言ってるか分からない。
そんなケースもあるかもしれませんが。それは放っておいてOKです。
難しい文章だと、単語が抽象的で意味がつかめない。
よくあることです。でも、それは構文とは別のお話。ですね。
詳細
精読・英文解釈について、次の記事で、もうちょっと深堀りしています。
参考書の紹介もあり。
» TOEFLリーディング【精読力は、なぜ大切?】勉強法も紹介
基礎力3:基本的な単語力。文脈型単語集で精読の練習も兼ねよう。
目的
実は、単語帳を使った単語暗記の重要性はそんなに高くありません。
とはいっても単語を意識的に覚えて行くことは大切です。
なので、文脈型の単語帳を使って、
- 精読、英文解釈を実践する場としても使う。
- その中で、単語も覚えておく。
というスタンスで学習をすすめるといいかなと。
単語の学習自体は、TOEFL問題集に取り組み初めた後もずっと続くので、特に目標地点は定めなくてOKです。
でも、速読英単語の必修編とか、標準的な大学受験用の単語がおさえられている位には到達しておきましょう。
TOEFLの学習おわっても、英文よんでたら知らない単語なんてそこら中に転がってるもの。
誰がやらなくてはいけないか。
単語帳を使った学習については、自分は単語帳をやってないことで不安になんてならないなんて人は、スキップしてOKと思います。
でも、単語帳の学習を使わない場合は、次の2つは意識的にしておきましょう。
- (文脈型の)単語帳以外で英文を読む場を作る(精読の実践)。
- 英文読んだときに、分からない単語は自分でExcelや単語アプリにまとめておく。まとめた単語を覚えることも、もちろんセット。
方法
繰り返しになりますが、単語帳を使った学習は、文脈主体の単語帳がいいです。
- 速読英単語シリーズ
- 英単語・熟語ダイアローグシリーズ
- 速読速聴英単語シリーズ
とかが。有名どこですね。
基礎単語力にフォーカスするなら、例文型でDuoも悪くはないかなと。
ただ、僕は文脈型のがおすすめです。
標準レベルのものを1冊やっておけば、この段階ではOKです。単語そのものの学習は終わらないですからね。
学習期間の目安
- 2~3ヶ月。
単語帳をパラパラめくってみて、9割位はパッと意味浮かぶなーって状態まで持っていけたら十分です。
いよいよTOEFL対策。既存知識の技能化をして、知識の拡大もする。【目安スコア: 18~25】
文法、精読力が固まって来たら。
つまり、ゆっくりであれば英文の意味が分かる状態まで力がついてきたら。
いよいよ本格的にTOEFL対策へと移って行くステージです。
学習素材も、TOEFLのマテリアルを中心に使い、
学習の目的は、知識を意識しなくても使えるようにすること(知識の技能化)に移っていきます。
このときに必要なのが、取り組み量。
- 1 つの英文に対する取り組み回数。
- 読む英文の量。
両方です。
【重要】精読、英文解釈を、日本語を介さない理解へ昇華!
目的
構文解析や日本語を介さずに、読める英文の量を増やしていく。
英語を英語のまま、読める英文の量を増やしていく。
もうここからは、精読、文法、単語とかの分類は、あまり意味を持ちません。
全て、英文を理解するために必要な知識です。
これらを総合的に使って、英文をよんでいく、さらに英文を読むプロセスを自動化していく。
ことが目的となります。
学習した方がいい人
全員です。
このステップが必要ない人は、すでにTOEFLのリーディングでスコア採れてます。
学習法
日本語介さずに?それをどうやるかわからないから困るんだ。
ってなりますよね?
その辺りをざっくりとお話しますね。
大まかなステップは以下の通り。
- TOEFL用のパッセージを、曖昧なところがほぼない状態にまで持っていきます。
- ひたすら読み込みます。
以上。
これだと、何もわかりませんね。
それぞれのステップで何を目指すかが大切です。
ステップ1では、
- 全ての英文の構文とれと言われたら、取れる状態
- 全ての英文の意味が分かる状態
を目指します。
注意点なのですが、全部の英文の構文取る必要ないですよ。意味が取れない文を理解するための1ステップとして、構文を取ってみてください。
抽象的な単語が多用されてる文章の意味が分かるようになることも、とても大切なことです。
TOEFLリーディングは、抽象的な文章ばかりだからね。
そして、ステップ2で、
- 構文を取らなくては、意味が分からない箇所
- 日本語にしなくては、文意が取れない箇所
を、なくしていきます。
最終的に、パッセージ全体を日本語、構文を意識せずとも理解できる状態にしていきます。
この辺りを、TOEFLリーディング時間不足を解消し20→25点へ【僕18→29】で、もっと詳しく説明をしてます。
TOEFLリーディングでの、多読についてのスタンス。
TOEFL学習には、多読は必要ではないと考えています。
僕は多読はせずにリーディングスコアは、2ヶ月位で28以上のレベルまでいったので。
どうしてなのか?を次の記事で説明しました。
一般的に言われている「多読」ではなく。TOEFLマテリアルを使った多読法を紹介してます。
» TOEFLリーディングに効果的な【3つの多読勉強法】29はイケる!!
単語学習:(スコアが高くなったレベルでの)単語学習に対するスタンス
単語帳の学習を続けるか?
ホントのことを言ってしまうと、必ずしも必要ではないです。
というのが答えになります。
上が、真実である。というのを踏まえて、
TOEFL英単語3800のRank3をやっておくのが無難です。とっても消極的な理由になります。この本、日本のTOEFL受験者はほとんどの人が使ってるんです。なので、やっておかないと。スコアが伸び悩んだときに、不安になります。
そうすると、学習自体に集中できなくなりかねませんので、それを防ぐために、さっさと終わらせてしまった方がいいですよ。と言うことです。
覚えた単語ももちろんムダにはならないしね。
ホントのことを言うと、
英語のスペリングと日本語の意味を対応させる単語暗記の効果は、非常に限定的。
それよりも、運用技能が備わった単語ファミリーの数を増やすのが大切。
なのです。
この辺りの話は、【単語帳+α】TOEFLスコアに直結する単語力の高めよう【リーディングは味方】で書いています。
【補足】本文を先に読む、設問を先に読む?
15-25辺りのスコアレンジで、設問の先読みか、初めに全体を読むべきかってのが、気になる人もいるかなと思います。
結論、全体読まなくていいです。
この辺りは、TOEFL リーディング。【先に問題?全部読む?】29の僕は先に問題をお勧めします。
で、深堀りしています。
TOEFLリーディング、25から30を目指す。
25から、28,29,もしくは満点を目指す段階で、ようやく設問に対するアプローチが大切になってきます。
確信を持って、回答できる問題を増やして、問題の取りこぼしを減らしていくことが必要になるためです。
逆にいうと、25 点を超えるくらいまでは、読解力の向上に全力かけてくれればOKです。
その方が、効率的かなと。
問題の取りこぼし防止が重要に。
さて、それでは問題解法と行きたいのですが、現時点では各問題タイプ毎の詳細な記事を書いてないです。
サンプル問題に対して、ぼくが解いたときの頭の動きを説明しているので、よろしければ。
【TOEFL iBT リーディング|設問タイプ分析】解き方実演します。
TOEFLリーディング 出てきそうな疑問。
上であげた勉強法意外にも、リーディングの学習で気になることはありますね。
- 速読が必要か?
- 背景知識の学習は必要か?
- リーディングセクションでのメモ取りについて
- スコアが伸びないときに、確認してみて欲しいこと
上記4つについて、ざっくりお話します。
速読の練習は必要か?
速読の目的として、よくあげられるのが、
- おおまかなな意味をつかみ、早く読めるようになること。
- 必要な箇所だけの拾い読み(スキミング)をして、回答速度をアップ。
といったものです。
ただ、こういった能力がTOEFLに必要かと言われると、かなり微妙なところです。
できなくても十分に時間内に解き終えることはできますし、高得点も問題なく取れます。
ですので、TOEFL学習者には、速読の学習は必要なしとなります。
この辺りの話を、TOEFL リーディング。【速読がいらない理由】スコア29はいけます。で、もっと深堀りしています。
背景知識の学習について
背景知識があると有利になるのは、事実です。
でも、背景知識のための勉強をするのはあまりお勧めしてないです。
トフル教材を使って、リーディングや、リスニングなどのインプット学習を多くこなす中で自然についていく程度の背景知識への親しみで十分です。
もし、それでも不安、どうしても特定分野が苦手という方は、英語の書籍で背景知識を手に入れて、多読をかねる形で取り組むといいかなとおもいます。
TOEFL iBT【背景知識の学習法】102点にはこれで問題なし
リーディングスコアが上がらない、伸びない。
スコアが伸び悩むこともあるかと思います。
点数が伸び悩んでいるときに、取り組んでいるマテリアルを丁寧に消化できているかを、確認することによって、勉強を軌道に戻せるかと思います。
TOEFLリーディングが難しい。伸びないときのチェック項目【たったの2つ】の項目をチェックしてみると、解決の糸口が見つかるかもしれません。
リーディングセクションでのメモとり
リーディングセクションでも、スクラッチペーパー渡されるけど、銅使ったらいいんだろう?
疑問を持つ方。少ないかもしれませんが、いるかも知れません。
そこで、リーディングのメモ取りでどんなパターンが考えられるか。
自分には、どんなパターンが合うんだろうとか、そういうことについて、「TOEFL iBTリーディングでメモしてる?スコア29の僕の方法。」で、掘り下げました。
まとめ
リーディングの学習法について、まとめてみました。
テクニック的なモノをかければ、いいのかもしれませんが。残念ながら、TOEFLのスコアをのばすには正攻法に頼るしか有りません。
まだまだ、補足しなくちゃいけないことだらけです。そして、もっと役立つ記事にしていきます。
一部分でも、どこかの誰かの助けになれば。I couldn’t be happier.
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