コロナによる米国ビザ発給ポリシー変更、留学生の反応

Visa

アメリカ留学を考えている方は、SEVP(*)がコロナの影響で一時的に認めていたビザポリシーを変更することを発表したことはご存じだと思います。(*SEVP: Student Exchange Visitor Program)
公式ページ:SEVP modifies temporary exemptions for nonimmigrant students taking online courses during fall 2020 semester

この秋からアメリカ留学を予定している方や、来学期以降にアメリカ留学を考えている方は、アメリカ政府が留学生に対して、どのような方針を取るかの1つの現れとして注目していることでしょう。

ハーバードやMITなどの大学から、大学を再開させようとする政府からの圧力だと言って、訴訟もおきていますね。(参考:Harvard, MIT Test New US Visa Rule for International Students

問題の緩和のために何らかの施策を取る可能性も大いにあり得ます。例えば、オンライン授業の中に一度だけ参加することを必須にするなどすれば、対面授業扱いにできます。日本の感覚だと、そんなの大丈夫なのと思ってしまいますが、アメリカでは割とよくあることです。

先日、このビザポリシーの変更に対して、私の所属する大学が留学生向けに、説明会を開きました。

現在、留学生が、どんな不安を抱えているかを垣間見ることができますので、今後、アメリカ留学を考える方の参考になる部分もあるかもしれません。出てきた質問をシェアしたいと思います。

状況が状況ですので、非常に多くの600人以上の学生が世界各地から参加していました。

目次

ビザポリシー変更の内容(ざっくりと)

コロナウイルスの拡大を受けて、2020年の夏学期までは、滞在資格の観点からオンラインクラスは、例外的に対面クラスと同じように扱われてきました。ビザポリシー変更の大まかな方向性は、この特例扱いをなくして、オンラインクラスに対する扱いが厳しくなっています。

具体的には、

  1. オンラインコースのみの学校に所属する、F-1ビザの留学生やM-1ビザの留学生は、2020年秋学期はアメリカから退去するか、オンライン以外のコースを提供している学校へ転校すること。
  2. 対面クラスのみの学校に通っている学生は、これまで通りの規則に従うこと。
  3. オンラインも対面も提供している学校に通っている学生は、複数のオンラインコース取ることもできるけど、きちんとそれをSEVPに書類(I-20)を通して証明すること。ちなみに、語学プログラムの学生とか、職業訓練学位の学生は、学校自体がオンラインと対面授業を提供してても、オンラインコースの履修は認められませんよ。

となっています。(正確な情報が知りたい方は、正式ウェブサイトを参照してください。)

留学生への影響

基本的には、ビザは「アメリカへの入国や滞在」にかかわることで、大学での単位取得は、「大学と学生間の話」であること。留学生はオンラインで、単位を取得し学位取得に向けて前進していくことができるので、理解のできる範囲の変更とも見ることができます。

実際に、学部生は、ビザが取れなかったとしても、時差の問題を乗り越え授業をこなしていけば、単位を取得することができ卒業へ向けて進んでいくことができるでしょう。もちろん、クラスメイトとディスカッションができないなどのデメリットは避けられませんが。

ただ、大学院生はもう少し状況が深刻化もしれません。

というのも、大学院生とくにPhDプログラムに在籍する学生は、大学からTA (Teaching assistant)やRA (Research assistant)として雇用をされ、授業料の免除や生活費を稼いでいるケースが多くあります。アメリカで給与を得るには、Social Security  Number (SSN) が必要なのですが、SSNを得るためにはビザが必要です。

つまり、オンラインで授業はとれる。ただ、払わなくてもいいハズだった授業料を、自腹で払わなくてはならない。さらには、生活費ももらえるはずだったのに、もらえない。といった状況になってしまうのです。

大学への留学生の質問

こうしたビザポリシー変更の影響を受けて、世界各地の留学生から様々な質問が出ていました。

勝手にカテゴライズして紹介しますね。

まっとう系
  • ハイブリッド形式の授業って、対面クラスとして、扱われるの?それともオンライン?
    (私の大学では、2020年秋学期には、オンライン形式、対面形式、ハイブリッド形式というように授業形態をカテゴライズして提供します。)
  • ハイブリッドコースって、どういう風に運用されるの。
  • 入学延長した際の、TA、RAって保障されるの。
  • 対面授業を受講予定だけど、そもそも渡航禁止で行けないよ。どうしたらいいの?
    などなど。

中国からアメリカは、現在、渡航が禁止されてるみたいです。これは、なかなか深刻だなぁと思います。

不安系
  • 今後、状況がより悪化したら全オンラインに移行する可能性あるの。以降したらビザの扱いはどうなるの。
    など。

今後、どうなるの系です、この類の質問は聞かれた方も、私たちも知りたいですって感じでしょうね。結構多かったです。

文句、不満系
  • 他の大学は、具体的なアクション起こそうとしてるけど、うちの大学のポリシーは?このまま何もしないなら、がっかりだよ。
    など。

この辺りは、日本人はあまり言わなそうな質問かもしれません。

ちなみに、わたしは…、何も質問してません。

Good数に応じて、回答する質問を選んでいたので、Goodボタンを一度押してただけです。それも、友達が質問してたので、応援のために。ダメダメですね。

まとめ

もしかしたら、留学を考えている方の中で興味を持つ方も、いるかな?と思いシェアしてみました。世界中が大混乱のなか、特に海外にいる留学生には厳しい状況が続いているわけですが、留学を考えている方は、何とかして留学を実現させてくれればなぁと思っています。

もし、アメリカの現状などについて知りたい方いたら、気軽にコメントしてくださいね。

にっくよし
社会人を経験後、アメリカのテキサス州で電子工学を専攻してます(博士課程)。

少しでも留学者(道連れとも呼びます)を増やすために、TOEFLスコアアップ法を紹介します。
まずは、交換留学に、次に正規留学に。
社会人から留学へ。
こんな方、増えるといいな。

国立理系大学→電気メーカー研究所→アメリカで博士学生

ご感想やご意見は、お気軽に問い合わせまで。

道連れ希望者も、そうでない方もウェルカムです。
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