600点ってどのくらいのスコア
TOEIC 640点というと、簡単な英語の本、小学生向けや中学生向けに書かれた本が読めるというくらいのレベルです(中学生向けは厳しいかもしれません)。大人向けに書かれた記事や書籍を読むには、かなりの回数辞書に頼る必要がありますし、英語の文章構造を把握し、英語を日本語に変換しながら読むという作業をほぼすべての文章に対して行う必要があるため、読むスピードもかなり遅くなるでしょう。
多くの場合、英語を英語のまま理解することを意識していない段階ですので、リスニングは、短文で構成されるPart1, Part2は、音が拾えれば回答ができる。ある程度まとまった分量の英語で構成されるPart3, Part4は、なんとなく全体の概要がわかることもある、といった感じです。各問題の1問目で問われることのある概要を問う問題が正当できたり、たまたま耳に入った個所が問われたら正当できるといった感じでしょう。
逆にいってしまえば、この段階では英語を英語のまま理解する力は必要ありません。当然、スピードがでないのでリーディングセクションで最後まで無理に終える必要もないです。基本的な単語、文法事項を抑える、そして、文法を読って読めるようになることの方が、よっぽど大切です。こうした力は後々の英語力の基盤になるものですし、後々文法の学習に立ち戻ることはありませんので、この段階でしっかりと自分の中に落とし込んでしまうことが大切です。
自身の場合は、このスコアは大学2年生の時にTOEICを受けたらこのスコアのレンジでした。大学受験以来、まともな英語勉強はしておらず、TOEIC対策という意味では、公式問題集をパラパラと見たくらいです。
ですので、このスコアレンジの参考書としては、大学受験用参考書を数多く紹介します。実際に、文法や精読に関しては、大学受験用参考書はTOEICやTOEFL用参考書よりも、丁寧に解説がされたものを見つけやすく、学習に適しています。
おすすめ参考書
単語(リスニングにも)
- 速読英単語 必修編 Z会出版 (6000語レベル)
- 速読英単語 上級編 Z会出版 (7000語レベル)
- DUO 3.0 アイシーピー出版 (6000語レベル)
どの単語帳を使うにしても別売りCD必須です。DUO3.0のCDは、基礎用と復習用と2種類ありますが、復習用で十分だと思います。基礎用には、単語ごとの発音も収録されています。
英語学習の序盤においては、文章中で学ぶスタイルの本がおすすめです。単語帳は、CDが用意されているものが多いので、以下の用途に平行して使うことができます。
- 発音の確認
- リスニング教材
- 精読を実践する教材
単語帳をやり始めた時点では、構文を理解するのは困難かもしれませんが、精読の学習が進むにつれて、単語帳の文章を使い精読を実践していきましょう。
TOEIC用のものとしては、以下がおすすめです。
600レベルよりも470レベルの方が、生活語彙が含まれており難しいです。生活語彙は、受験英語では抜け落ちてしまう語彙です(正直言うと、TOEICでも重要でないです)。こちらの単語集は、730レベル、860レベルもあり、同じフォーマットで、1万語レベルまでの学習ができます。ページ構成が変わると、勉強のリズムが狂ったりもしますので。
文法・語法
1は、たまたま自分’の通っていた高校で購入させられた書籍です。あまり有名な本ではないのですがおすすめです。左に問題、右ページに解説のスタイルで書かれていて、学習しやすいですし、解説自体も私が知っている文法問題集の中ではかなり詳しい部類に入ります。
2は、ほかの有名な大学受験用文法問題集でも代用できます。桐原のNext stageとかが有名どころでしょうか。知識定着を図るために、2、3冊はこの段階で文法問題集をつぶしてしまいましょう。
ちなみに、単語、読解、リスニングなどほかの英語の分野がほぼ終わりなき道なのに対し、文法の学習はそう長くやる必要はないです。私は、上記2冊(ともう一冊、2の文法語法編)をマスターして、文法で困ったことはありません。TOEICのPart 5は、数えるほどしか間違ったことはありませんし、よりハイレベルなTOEFLでも文法の知識で困ることはありませんでした。
文法は、あえてTOEIC用に別途取り組む必要はありませんが、TOEIC用の参考書を使いたい方は下記のものがおすすめです。
著者の薬袋先生は、文法だけでなく、精読用参考書でも非常に評判の良い書籍を執筆なさっています。新TOEICシリーズに移行した際に、絶版になってしまっていますが、英語文法が新TOEICになって変わるわけはないので、安心してお使いください。安く手に入れられますし。
読解(精読)
- 英文読解入門基本はここだ!―代々木ゼミ方式 改訂版 代々木ライブラリー
- ポレポレ英文読解プロセス50―代々木ゼミ方式 代々木ライブラリー
- ビジュアル英文解釈 (Part1) 駿台文庫
- ビジュアル英文解釈 (Part2) 駿台文庫
上にあげた教材は、すべて構文を把握して英語を読んでいく精読用の教材です。文法を学ぶと同時に、文法を使ってどう英語の文章を読んでいくかを学ぶことができます。
1は、短い文章を構文的に、読み解いていくスタイルです。精読をする際の文章のパターンを学ぶことができます。
2は、1と同著者により書かれており、文章の長さが1パラグラフ位と長くなります。1で得た手法の実践ができます。
3、4は、あまりに有名な伊藤和夫先生の著作です。私自身は、自身の勉強ではなく、塾で英語を指導していた時に教材として用いていました。解説が適度な詳しさ(くどすぎない)で、実践的です。
受験用の精読用の問題集の欠点は、音声付きのもので優れた教材がないことです。この段階での、リスニングの学習は単語帳の音声に任せてしまいましょう。
TOEICの、リーディングやリスニングの本は、勉強の主軸に据える必要はないと思います。皆さんご存じの通り、TOEICは、パーティーへの招待状だったり、空港のアナウンスだったりを扱っています。それよりも、内容自体面白いと感じられるものを英語で読める教材の方が楽しくとりくめませんか。
さて、TOEIC600点台を達成するために、おすすめの参考書を紹介させていただきました。各参考書の使い方については、別記事で記載しますね。
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[…] また、「TOEIC 640点、600点台への道 ~参考書編~」の記事で紹介した大学受験用の精読用参考書は、1ページの英文であれば、それに対して3ページも5ページも解説があります。単語、文法 […]